富士フイルム X-E3 フイルムシミュレーション「フジカラープロ 400H / Fujicolor Pro 400H」※新レシピ
「フジカラー プロ 400H / Fujicolor Pro 400H」
前回のフジカラープロ400H ハイキー(ゆるふわ)の記事ではミントブルーでないことが気にかかってました。今日はレシピを再検証。
fujixweekly.comからのレシピでしたがフジカラープロ400Hの記事には古いのと新しいものがふたつ――。ハイキーの記事が新しいフジカラープロ400Hの記事? そこでレシピをふたつとも設定しての比較。さてどっちが近いか。
レシピ:フジカラー プロ 400H 赤字が補正後の値
プリセット: プロビア PROVIA (X-E3:アステア / Astia)
ダイナミックレンジ: DR100
ハイライト: 0
シャドウ: +3
カラー: +4 (X-E3:+1)
グレインエフェクト: WEAK/弱
ノイズリダクション: -3
シャープ: 0 (X-E3:+1)
ホワイトバランス: オート/AUTO R+2 B+1 (X-E3:R-4 B-4)
ISO: オート/AUTO ISO 6400
露出補正: + 2/3から+1(通常)
レシピ:ハイキー(ゆるふわ) 赤字が補正後の値
プリセット : プロビア PROVIA (X-E3:アステア / Astia)
ダイナミックレンジ : DR400
ハイライト : -2
シャドウ : +4
カラー : +1
カラークロームエフェクト : オフ (X-E3:非搭載)
グレインエフェクト : WEAK/弱
ノイズリダクション :-4
シャープ : +1
ホワイトバランス :オート/AUTO R+2 B+2 (X-E3:R-4 B-4)
ISO : オート/AUTO ISO 6400
露出補正: + 1 1/3~+ 2 2/3 (Overexposed)
比較:レシピのまま探りいれ
1 ハイキー DR400 露出補正+1
2 普通 DR100 露出補正+1
3 普通 DR400 露出補正+1
4 普通 DR400 露出補正+1
5 普通 DR400 露出補正+1
6 ハイキー DR400 露出補正+1
7 ハイキー DR400 露出補正+1 1/3
8 ハイキー DR400 露出補正+1 2/3
9 ハイキー DR400 露出補正+1 2/3
比較:派生した設定を順に
ふたつのレシピの設定を少しずつ変えて撮ります。ハイキーは緑が潰れ気味。DR400と高めの設定です。そこで通常撮影向けのレシピにDR400を設定――どうやらギリギリ潰れてないもよう。ふたつのレシピをミックスして潰れない範囲にレシピを変えます。
レシピ:フジカラー プロ 400H 赤字が補正後の値
プリセット: アステア / Astia
ダイナミックレンジ: DR200
ハイライト: 0
シャドウ: +3
カラー: +2
グレインエフェクト: WEAK/弱
ノイズリダクション: -3
シャープ: +1
ホワイトバランス:オート/Auto WB R-4 B-4
ISO:自動ISO 6400
露出補正:+ 2/3から+1(通常)
比較:新レシピ
うまくいったみたいです。当のフジカラープロ400Hは青すぎてポートレートには向かないと言う人も多いんですが、ピンぼけにも味が出るいい色では? 失敗率の低さがよく挙げられますがピンぼけでも懐かしい風情あるように見えるからだと思ってます。
ピンぼけ:
レシピについて:
ふたつのレシピはどちらもフジカラープロ400Hで間違いないです。カラーが異なる点も製作者の意図としてわかる気がします。X-E3の機能でギリギリ追いかけれるのですから、それより前のカメラだと再現は絶望的――そこで発色の再現を諦めた、と。もうギュウギュウ詰めですからね。
ホワイトバランス:AUTOが低リスクでした。
昼夜で大きく変わる過激な設定ですから今回代用数値は「なし」です。AUTO/R-3 B-3の方がバランスとしては近いのですが、パッと見たときにはAUTO/R-4 B-4の方がフジカラープロ400Hぽい?
注意点:
ハイキー撮影ではDR400、アンダー撮影はDR100、通常撮影はDR200と使い分けが必要みたいです。四層がうまくマッチしていてダイナミックレンジに変わる仕組みを持っているフイルムなのかもしれません。表情の変化はダイナミックレンジを変更したとき近いと感じました。
フジノンレンズなのに「ぐるぐるボケ」を拾い始める程の過激設定
このフイルムは現像の自由度が高いのか、標準的な現像の例を探すのに苦労しました。柔らか・こってり・しっとり・ミントブルーが私の持っている印象なので苦労しましたが、出来には満足です。とりあえず全部乗せはできた――と。掴み所の無いフイルムで人によっても爽やかと言ったり評価が錯綜する感があります。だからこそ撮影者の思いが載りやすいのかも。手紙のようなメッセージ性があるように思います。
参考元: