富士フイルム X-E3 フイルムシミュレーション「コダック エクター100 / Kodak Ektar 100」
「コダック エクター100 / Kodak Ektar 100」
Fujixweekly.comと言う英語サイトで紹介されているレシピです。鮮やか、高コントラスト、きめ細かいと三拍子。しっとりボケなのに細部まで解像――矛盾する描写をトコとんマッチさせたフイルム。星条旗を思わせる蒼色からフイルムの巨人と呼ばれていたそうです。
レシピの製作者は完全再現できていないと感じており、確かに何かが違いました。現物のKodak Ektar 100画像を参考にして修正――、でもまだ何か違いますね。
レシピと実際のKodak Ektar 100には違いがありました。レシピはシャドウが黒つぶれします。Kodak Ektar 100はシャドウ部が程よく解像。レシピは輪郭を損なうほどカラーが強く出ているのにKodak Ektar 100はカラーが強めでも輪郭を損なうほど強くない。と――この二点を意識しないと駄目みたいです。赤字は補正後。
プリセット:アステア / Astia
ダイナミックレンジ:DR-Auto (X-E3:DR100)
ハイライト:+1 (X-E3:+1)
シャドウ:+3 (X-E3:+1)
カラー:+4 (X-E3:+4)
ノイズリダクション:-3 (X-E3:-4)
シャープニング:+1 (X-E3:+2)
グレインエフェクト:オフ (X-E3:WEAK 弱)
ホワイトバランス:オート R+3 B-2 (X-E3:K4300 R+4 B 0~-1)
ISO:オート 12800
露出補正:0〜+1/3 (X-E3:-2/3〜+1/3)
ダイナミックレンジ:DR100
フイルムにはダイナミックレンジは存在しないので再現を狙うならまずDR100が妥当でしょうか?
シャドウ:+1
黒つぶれが起き難いフイルムだと思いました。上げても+1が妥当。
ノイズリダクション:-4
シャープ:+2
グレインエフェクト:WEAK 弱
レシピはISO値12800で粒状感(グレイン)を強制的に出してます。でも明るさ次第で粒状感が消えます。そこはグレインエフェクトで調整しました。
ホワイトバランス:K4300 R-4 B-1
AUTOだと特徴の青みが消滅することが多々あり、思ったものが撮れません。フイルムは自動補正しませんから当然かも。B-2 のほうが青みが自然で実用範囲しょうか?
露出補正:-2/3~+1/3
アンダー露出(-2/3)で良い青が出てる気がします。アンダー露出気味でコントラストを出していくフイルムなのかも。
レシピのまま:AUTO R+3 B-2
眠いにゃ。テストにうってつけ蒼い目のシーちゃん
ホワイトバランスはレシピのままですが、各カスタム値は変えてあります。時と場所と対象をしっかり選べば雰囲気は出ますが、青みが足りないように感じました。青みが消えてしまうことも多々。
手を加えたレシピ1:ホワイトバランス R+4 B-2
もう少し……もう少し青がほしいですね。
手を加えたレシピ2:ホワイトバランス K4300 R+4 B-1
K4300 R+4 B-1 ― けっこうフイルムの巨人ぽい?! B 0はもっと良いかも?
赤字が近いと感じた値で今回の結論です。注意点として露出補正は暗いと感じても触っては駄目ぽいです。「シャドウ:0~-1」か「ダイナミックレンジ:400」で暗部を明るく保つ程度に留めてください。どうやら露出補正がフイルムの巨人が現れる条件みたいなので。
撮って出しでも雰囲気は出てますが完全再現とはなりません。撮って出し向けではなくRAW現像必須。暗部がギリギリ潰れず強コントラストになるなんて……恐ろしくバランスのとれたフイルムだったんですね。
今回は未完成のレシピとあいなりました。明るかったとは言え屋内撮影ですから屋外のレポも必要ですね。新たに課題の解決策が見つかったら再度Kodak Ektar 100 IIで挑戦します。
参考元:実際のKodak Ektar 100の写り
参考元:レシピ