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ねことカメラと雑記

富士フイルム X-E3 フイルムシミュレーション「色褪せフイルム と クロスプロセス / Faded Color & Cross processing」

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  モノクロームにはハマる魔力がありますよね。でも、構図力のごまかしな点には注意が必要なようです。

 

 ハマるシチュは街撮り、これも停滞の兆候と何故か言われてます。街は構図の集合だから安定しやすいと言う理由みたいです。

 

 邪道は引き付ける魔力ゆえに誰もが迷い込むものなんだと思います。戻ってきては飛躍の繰り返しなんですね、きっと。

 

 ですが……モノクロも街撮りも「手軽さゆえ需要は高い」。

 

 今日は組み合わせが楽しいと感じたフイルムシミュレーションを紹介します。モノクロームと街撮りに触れたのは、このレシピが関係深いから――。

 

 

  

「色褪せたフイルム と クロスプロセス / Faded Color & Cross processing」


 英語サイト Fujixweekly.comで紹介されているレシピ。今夜は撮り方のテクニック、2種類を同時に使ったもので合わせ業フィルムシミュレーションです。――私はこう使ったと言う例を紹介します。

 

 まず「色褪せたフイルム / FadedColor」を試したら「クロスプロセス / Cross processing」を試してみてください。フイルムシミュレーションの理解が深まると思います。

 

「色褪せたフイルム / FadedColor」

 雑貨向けの色あせた仕上がり、散らかってもテーブルフォトが洒落た感じ。ホワイトバランス「Auto」で十分いい感じになります。フイルム時代の現像テクの再現でやり方も簡単。

 

 今回は値が高めでX-E3にセットしても差を感じませんでした。カラークロームエフェクトがなくても十分再現されてます。早速、値をセットして実践へいきます。

 

プリセット:クラシッククローム
ダイナミックレンジ:DR100
ハイライト:+3
シャドウ:+4
カラー:+4
カラークローム:STRONG 強(X-E3:非搭載)
シャープネス:+2
ノイズリダクション:-4
グレインエフェクト:STRONG 強
ホワイトバランス:自動
ISO :ISO 12800
露出補正まで自動:+1/3〜+1

 

 X-E3の場合

「撮影一回目」
DRIVE(背面ボタン)からAdv.多重露出(パノラマの横)を選択します。
・狙いを定めて撮ったら「OK」を押します。

「撮影二回目」
・無地の壁・布地・ソファー・紙を探します(まだ撮りません)。
ホワイトバランスWBシフトで適当な値を見定め撮ります(今回はR-3 B-8)。

  

 多重露出の場合

f:id:Ta-nya:20200319202956j:plain一回目:露出補正をアンダー気味に。[WB] Auto R0 B0。

 

f:id:Ta-nya:20200319203005j:plain二回目:キャンバスの記事が合成されました。[WB] Auto R-3 B-8

 

 今回はキャンバスですが白紙を使って色褪せを乗せるのもいいですね。日に焼けて古びた雑誌の写真を額縁に入れている雑貨店をよく見かけますし。実用性の高いテクです。

 

一枚撮りの場合

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一枚撮りは露出補正を思い切って+に降りました
X-E3の場合は撮影後、確認画面で[DISP BACK]で一枚撮りになります

 

 うまく見せるのに重要な原理があるので、撮り方を二種類載せました(多重露出一枚撮り)

 

 何故か適当な一枚撮りも安定して見えます。思い切った+露出補正で白トビを増やしたからでしょうか? 余分な情報が随分減ってます。その結果、何処に視点を置くか自然と決まるので見やすくなったんだと考えました。

 

 豪快に白トビを意識して出していくのがコツでしょうか。モノクロームも似た理屈なんでしょうね。色がなくなったことで影の部分の情報が隠れ、構図(視点の流れ)が生まれる。構図はあらゆる所に潜む――これは発見ですね。構図は定規や図形だけで生むものではないようです。

 

 いや、もしかして本質的な構図力が加わればサンプルよりもっと良くなるんじゃ……?

 

 

「クロスプロセス / Cross processing」

 

 続いて、これもフイルム時代の現像テクを再現したものです。大胆な配色の感覚をつかむとFaded Colorがもっと楽しくなります。

 

 フイルムらしいプリセットを選択するのがコツのように思えますが――実際には大胆なホワイトバランスが雰囲気を生み出してます。

 

 現像用の薬液はそのフイルム専用の市販品を使うのが普通なのですが、専用じゃない他社製の薬液で現像し、色の再現性を狂わせる手法だったそうです。

 

 どの設定がスタンダードなのかと、考え始めるとキリがないと思いました。「Auto Red-3 Blue-8」とだけ覚えて他のレシピと組み合わせるのが手っ取り早く感じます。製作者の意図を汲むならそのまま使えば何かが分かるかも?

 

 コレ(↓)がKodak EliteChromeEktachrome 100Gに近いとシミュレーションの製作者が言ってるレシピ。R3B8・R-3B8・R3B-8...etc WBシフト83を大胆に使っていくのがカッコいいと感じます。重要なのが赤字の値の大胆不敵さです。

 

プリセット:PROVIA / スタンダード
ダイナミックレンジ:DR200
ハイライト:+2
シャドウ:+3
カラー:+4
シャープ:0
ノイズリダクション:-3
グレインエフェクト:STRONG 強
ホワイトバランス:Auto オート Red-3 Blue-8
ISO:自動 最大値 6400
露出補正:+2/3

 

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[WB]R-3 B-8での撮影 その他の値はまったくのカスタムです

 今回、フイルム時代に存在した現像テクを合体して紹介しました。フラッドカラーを基礎にクロスプロセスからRed-3 Blue-8と言う大胆なWBシフト値を移植するだけでしたが――過激な設定なだけに発見も沢山ありました。写真よりアートについて考えるような気分で時間を過ごせました。

 

参考元:

fujixweekly.com

fujixweekly.com

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